結成宣言

 私たち千葉県内各地の郵便局で働く郵政労働者は、過酷な職場実態の中で自らと仲間のいのち、生活と権利を守るため、もはや労働組合と言えない既存の「連合」労組の実態から、まともな労働組合運動を求め、決意して今日ここに郵政産業労働組合千葉支部を結成した。

 いま郵便職場では、「地獄の新夜勤」が導入された局で誰でも健康への不安が広がっています。ましてやこの一年半の間に「突然死」八名を含む十二名が尊い命まで奪われています。
 集配職場でもこの十年、取扱事務量が1、5倍にも増えたにもかかわらず要員は増えず、連日の超勤、交通事故の多発など等の職場実態があります。
 貯・保では「募集目標」「営業活動」の尻たたきがされ、募集成績を「理由」にした配転まで行われ「働く権利」すらおびやかされています。
 一方国民・利用者にとっても、この一月、過度の設備投資が主な原因での「赤字」を理由に郵便料金の大幅な値上げが行われた。実態をみれば、一,大口割引の改善 二,過度の設備投資の是正 三,郵便作業の夜間から昼間型への移行 四,備品その他の更改年数の延長・節減 などによれば、値上げせずに事業改善されたはず。

 いま、「連合」全逓・全郵政本部は、郵政労働者に人間「効率化」を追求する「新活性化計画」施策を容認するのみならず、郵政当局の事業危機論をうのみにして、郵便料金の値上げを認め、労働者・国民犠牲で「事業危機」を乗り越えることに競って労使一体化を強め、「営業の拡大」「合理化の追求」を進めている。
 また、在職死亡を誘発している「新夜勤」制度も、全逓・全郵政本部が「現場の組合員」の反対を押しきって導入した「労使の共同作業」であった。
 会員の貴重な資産1千億円の欠損を出した弘信商事の「互助会問題」、乱脈経営の責任はその設備や評議員で、現場やOBの郵政官僚と全逓役員(一部全郵政)ではないか。責任を取るべきは郵政省と全逓・全郵政両労組である。
 過去、組合員や家族に、思想・信条の自由を侵害し、社会党や民社党支持の支持を強要する「特定政党支持」義務づけは、いま、消費税率アップ、年金改悪そして平和を脅かす自民党との連立政権への支持を強要する全逓・全郵政に、もはや労働組合としての姿を見ることはできない。

 私たちは、「資本からの独立」「政党からの独立」「一致する要求での行動の統一」という三原則と組合民主主義を一貫して追及しつつ、郵政労働者の生活と権利・切実な要求実現の前進をめざし、国民本位の郵政事業確立、平和と民主主義を守ってたたかう郵政産業労働組合に結集し進むことを決意し、ここに郵政産業労働組合千葉支部を結成する。

   一九九四年十一月二三日      郵政産業労働組合千葉支部結成大会